DX INITIATIVES100年先も信頼される道具をつくり続けるために ― DX推進の取り組み

経営ビジョンとビジネスモデルの方向性

当社を取り巻く事業環境

当社を取り巻く事業環境は、技能継承課題や人材不足の進行に加え、顧客ニーズの多様化、短納期化、高品質要求の高まりなど大きく変化しています。さらに、環境配慮意識の高まりにより、製品の長寿命化への対応も求められています。
加えて、IoT、生成AI、クラウド、データ分析技術の進展により、製造現場の可視化、需要予測、技能継承、営業高度化など、デジタル活用が企業競争力を左右する時代となっています。
当社はこうした社会及び競争環境の変化を踏まえ、経験や勘に依存した経営から、データに基づく経営への転換を進めます。

経営ビジョン
当社は、「受け継いだ技術と知恵を進化させ、100年先も信頼される道具をつくり続ける」ことを未来像として掲げています。人々の暮らしに寄り添い、仲間と支え合い、地球環境と調和する未来を築くとともに、ものづくりの信頼を支える担い手として、社会から選ばれ続ける企業を目指しています。

ビジネスモデルの方向性

  1. 需要予測型経営

    顧客データ・販売データ・製造データを活用した商品開発
    および需要予測型経営への転換

  2. 継続受注型ビジネス

    営業活動・顧客対応・CRM高度化による
    継続受注型ビジネスへの転換

DX戦略の柱

① IoTの活用
製造現場の可視化および高度化を推進し、生産性向上と品質安定化を図るとともに、顧客データと製造データの連携により、商品開発および需要対応力の高度化を実現します。
② GX経営の推進
工場の電力使用量最適化、設備効率改善、環境負荷低減を進め、循環型経営と脱炭素経営を一体で推進します。
③ 営業DX・CRM高度化
営業提案書作成、商談準備、顧客分析にAIを活用し、提案品質と営業生産性を向上させます。CRMを整備し、購買履歴・クレーム履歴等を一元管理し、継続受注・リピート率向上を図ります。
④ 人材育成と知識資産化
法人向けAIプラットフォームを活用し、会議要約、Q&A生成、営業提案支援、業務ノウハウ共有を推進します。ベテラン社員の暗黙知をプロンプトとして蓄積し、全社員が活用できる知的資産へ転換します。

推進体制と人材育成

DX推進体制

代表取締役 下村達大を統括責任者とし、本社DX推進リーダー3名、大島化成事業部2名の計5名で構成するDX推進委員会を設置します。委員会では、全社DX戦略の企画、投資判断、進捗管理、KPI管理、人材育成施策を横断的に推進します。

DX推進体制

人材育成

全社員を対象に、AI・データ利活用研修、情報セキュリティ研修を定期実施します。あわせて法人向けAIプラットフォームの活用教育を進め、製造部門・営業部門・管理部門の生産性向上を図ります。

① AI・データ利活用研修
データに基づく意思決定能力を全社員に浸透。
② 情報セキュリティ研修
情報資産の適切な取り扱いと脅威への対応力強化。
③ 法人向けAIプラットフォーム活用教育
製造部門・営業部門・管理部門の生産性向上。

ITシステム環境整備の方針

① 生産管理システムの高度化
生産管理システムを高度化し、受注・製造・在庫・出荷情報を一元管理します。
② 需要予測体制の整備
販売実績、季節変動、顧客動向を活用した需要予測体制を整備し、適正在庫・生産計画へ反映します。
③ ダッシュボード環境の整備
社内データを可視化し、経営層・現場・営業部門が迅速に意思決定できるダッシュボード環境を整備します。

KPI(主要目標)

定量指標

※前年比での改善目標(3年以内)

①労働生産性
5%向上
②デジタルe-learning受講率(2027年度まで)
100%達成
③AI活用による欠品率(2026年度比)
10%削減
④AI活用による製造不良に起因するクレーム件数
20%削減

定性指標

① 技能継承体制の確立
3年以内
② データ活用型現場運営の定着
3年以内
③ CRM高度化
3年以内
④ AI活用文化の浸透
1年以内
⑤ デジタル技術を活用した製品設計プロセスの高度化
3年以内

経営者メッセージ ― DX推進にあたって

近年、デジタル技術の進展により、製造業においても品質の維持・向上、生産性の向上、技術継承への対応が一層重要になっています。当社は、燕三条の地で培ってきたものづくりの技術と知恵を基盤に、事業を展開してまいりました。

当社が掲げる「100年先も信頼される道具をつくり続ける」という未来像を実現するため、製造工程、品質管理、在庫管理等におけるデジタル技術の活用を進め、業務の見える化、標準化、効率化に取り組んでおります。

今後は、生産データや品質データ等を活用し、品質の安定化と生産性の向上を図るとともに、データに基づく意思決定を推進し、経営基盤のさらなる強化を図ってまいります。

下村工業株式会社 代表取締役社長
下村 達大